ドルフィンウォッチング

観劇や推しの活動の個人的なメモ。

ラジオシアター~文学の扉「犬と笛」「半巾」


2018年4月29日放送 ラジオシアター~文学の扉

2018年5月6日放送 ラジオシアター~文学の扉


 ぜひ聴いてください。

 「犬と笛」
 中嶋朋子さん:語り、足一つの神、手一つの神、目一つの神、嗅げ、飛べ、噛め、駒姫、笠姫
 平野良さん:髪長彦、侍、食蜃人、土蜘蛛、飛鳥の大臣

 髪長彦(かみながひこ)は瑞々しい好青年ボイス。かわいい。実写で見たい。絶対かわいい。
 侍はちょび髭の生えてそうな気取った人。
 大王との演じ分けがちょっと難しそうでした。
 食蜃人は瞬殺。土蜘蛛はハンサム落語に出てきそうな典型的悪党。せむしっぽいイメージ。
 中嶋朋子さんの3柱の神と3匹の犬、お姫様姉妹の演じ分けもおもしろくて、楽しそうな雰囲気が伝わってきました。
 脚本にも工夫があって、原作では名前のない姫に山の精霊の名を当てていました。語りや展開も原文そのままではなく、原作の雰囲気を損なわない程度に聞こえやすく直してあります。
 髪長彦も、原作では侍に手柄を自慢した結果褒美を横取りされそうになっているのですが、今作ではただ侍に話を聞かせただけになっています。
 そのせいか髪長彦の無欲で清廉なイメージが強調されて、よりファンタジー色の強い仕上がりになったと感じました。



「半巾(ハンケチ)」
 中嶋朋子さん:語り、篤子、マリー
 平野良さん:長谷川


 「犬と笛」とはうってかわって少ない役柄でじっくりと聞かせる作品。
 長谷川勤造先生は落ち着いたオジ様ボイスで新しい。(これならさよならソルシエの老テオも余裕でできるのでは…と思ったり。)
 導入のひぐらしの鳴き声から心地よく、夏の長い夕暮れ時にまた聞きたいなーと思うのですが悲しいかなYoutubeでの公開は1ヶ月程度のようです。
 原作の方は武士道批判だという解釈もあるようですが、今作では深追いせずに武士道礼賛的にまとめてあります。
 最後、提灯を眺めながらの「ああ、きれいだ」がとても印象的でした。

 ただこの作品、世間では「手巾」のようなんですけどラジオでは「半巾」表記。
 あと平野さんのセリフで「腹膜炎」が「ろくまくえん」に聞こえるのも気になりました。ふくまくえん?ですよね?
 漢字の読み間違いがまれによくある。四谷怪談のときも肥立ちをコダチと読んでた気がする。



 というわけで毛色の違った二作品、どちらも楽しかったです。
 しかも無料で聞けてありがたい。
 こんなお仕事待ってました。
 以前の記事で、動員やらなんやら気にせず、かと言って推しの良さを損なわずのびのびできるお仕事が増えればいいなという趣旨のことを書いたのですがさっそく叶ってしまった感があります。
 この調子でどうぞよろしくお願いします。

 声のお仕事でも、アニメっぽいのは聞いてるこっちが恥ずかしい時があったんですけど今回はそういう違和感もありませんでした。
 そもそも私がアニメアニメした演技があまり好きじゃないってのもあるのですが……人並みにラジプリとかBLCDとか通過してきてはいるのですがハマるまでには至らず……。
 以前の平野さんの出演作品でいえば「時空警察ハイペリオン」の金髪ウェズンくん、可愛いけれど全編一回聴くのがやっとでした。
 「激奏三国志」は永遠の黒歴史として語り継ぎたい。
 「千銃士」もありがたいお仕事ではあるけれど乙女ゲっぽいのがちょっと恥ずかしい。でもキャラソンは最高。
 「今はどっちだ!?」はセンパイが突き抜けまくってるのと思いのほか萌えキャラなので好きです。ショートアニメ化してほしい。

【作品紹介】「犬と笛」(2018年4月29日放送)「半布(ハンケチ)」(5月6日放送)
ゲスト平野良さん、台本1ページ分を一人で・・・?【犬と笛】
中嶋朋子、まさかの・・・「生まれる」【半布(ハンケチ)】
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